太陽生活MORE

みなさん、いつも太陽生活ドットコムをご愛読いただき、ありがとうございます。編集長の小川誉久(よしひさ)です。

このたび、太陽生活ドットコムの公式ブログ「太陽生活MORE」を公開することとなりました。これが最初の記事投稿になります。「太陽生活ドットコム」ともども、こちらの「太陽生活MORE」もよろしくお願いいたします。

ところで「サイトがあるのに、どうしてまた別のブログなんて始めるのか?」という疑問を持つ方も多いかと思います。今回は初めての記事ですし、太陽生活MOREを立ち上げるにいたった経緯や、サイトの目的、今後このブログで提供しようとしている記事などについて説明しようと思います。

「電気はいつでも安く、好きなだけ使える」のか?

日本では、壁の電源用コンセントにプラグを差せばいつでもだれでも、好きなだけ電気を使うことができます。こういう幸せな時間が永く続いているため、もはやこれは当たり前と思ってしまっているわけですが、本当のところがどうなのかは怪しいものです。日本はエネルギー資源の90%程度を国外からの輸入に頼っています。しかし中国やインドなどの多数の人口をかかえる新興国が、急速に必要エネルギー量を拡大しており、一部では資源の争奪戦が起こっていると聞きます。また日本のエネルギー源の約85%は石油や石炭、天然ガスのいわゆる化石燃料です。化石燃料が枯渇するのは時間の問題ですし、近頃では、化石燃料を燃やすことによって発生する二酸化炭素が、地球温暖化の原因になるとされ、消費抑制に世界が傾いています。

そんな日本が、本当にいつまでもエネルギー資源を安定的に確保して、「使いたいだけ電気を使える国」であり続けられるのでしょうか。そうであってほしいものですね。でも万一、そうでない時代が来たとしたら…。具体的に何が起こるのかはわかりませんが、それはそれは不幸な時代だろうと想像します。

「スマートピープル」を目指したい!

「スマートグリッド(smart grid)」という言葉をご存知の方も多いでしょう。これは、電力会社の電力網から、工場やオフィスビル、個人住宅に至るまで、インテリジェントな電源管理能力を持たせて、効率のよいエネルギー環境を作ろうというものです。例えばこのスマートグリッドが実現されると、電力供給が不足気味のときに、エアコン自身が温度を自動的に調節して節電し、電力供給不足による問題を回避する、などが可能になります。

手っ取り早い例として、いちばん分かりやすいものを挙げましたが、スマートグリッドの目的は、安価なエネルギー供給を安定的に継続するために、太陽光などの自然エネルギーを含めたさまざまなエネルギー源を、効率的かつ有効に使えるようにすることです。このスマートグリッドは非常に巨大なシステムで、関連する産業分野もきわめて大きいことから、次なる成長市場として熱い視線を送る企業も多いです。スマートグリッドというと、「IT業界の都合のよい金儲け」などと勘違いしている人を見かけることがありますが、その本当の背景には、自然エネルギー活用とか地球温暖化回避に加えて、先に述べたようなエネルギー安全保障の問題もあるのです。

さて、このスマートグリッドが完成したとしたら、私たちが抱える(将来抱えることになるかもしれない)問題は解決するのでしょうか? 答えはノーだと思います。いくら電力系統がインテリジェントになったとしても、人間が無駄な電気を使っていたのでは問題は解決しません。まずは私たち人間がインテリジェントになって、エネルギーの有効活用を進めなければ始まりません。いわば、私たちが「スマートピープル」にならないといけないと思うのです。

自分は日本人なので、手前ミソになってしまうのですが、「安全はタダ」などといわれる世界的に希少な国を作れる日本人は、「スマートピープル」に世界で最も近しい国民の1つなのではないかと思ってしまいます。現在から将来のエネルギーの問題を一人ひとりが知り、考えて、最適な社会を目指す国民。日本人はそんなスマートピープルになれると思いますし、そのために自分の時間を使っていきたい。これがこのブログを立ち上げた目的の1つです。

「太陽生活ドットコム」ではできないことをMOREで

「太陽生活ドットコム」は、主に太陽光発電をこれから導入しようと考えていらっしゃる一般消費者向けの情報サイトです。結果として合致しているかどうか不安もありますが、サイトの企画段階のコンセプトでは、「技術に詳しくない女性でも読める記事内容とデザイン」をゴールとしていました。このため「太陽生活ドットコム」では、まずは「太陽光発電」だけを取り上げています。また技術的な説明をするときでも、あまり深くには踏み込まないようにしています。さらに消費者がターゲットですから、業界ニュースのような、直接的に消費者とは関係のない話題は取り上げません。

しかし太陽光エネルギーの活用は、太陽光発電ばかりでなく、太陽熱利用もあります。住宅で使えるエネルギー源は電気以外にも、ガスもあります(最近は燃料電池 エネファーム(→用語解説)でガスから電気を作ることもできます)。もっと技術的にしっかりした説明がほしいと思った読者も多いかもしれません。あるいはまったく逆に、もっともっと主婦視点に立った簡単な説明がほしいと思う読者もいるでしょう。業界向けのニュースや情報を必要としている、業界関係者の読者も少なくないかもしれません。

こうした「太陽生活ドットコム」ではできないことをカバーするのが、「太陽生活MORE」の役割です。

それからもう1つ、「太陽生活MORE」の大きな違いは、すべてが記名記事だということです。「太陽生活ドットコム」では、記名をしていません。これは、記事の多くが一般的な解説で、個人の意見を主張するような内容ではないからです。これに対しMOREでは、すべての記事を記名で、個人の視点で意見を主張していこうと思っています。編集部や外部筆者の何名かで、持ち回りで記事を執筆していきます。

ではお付き合いのほど、よろしくお願いします

最初からちょっと力が入ってしまいました…、。まずはご挨拶ということで、これらからの太陽生活MOREのご愛読、ご声援をよろしくお願いいたします。

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